もし明日から世界があなたをアイドルとして扱い始めたら、あなたのところに何が届き始めるんだろう。
東京でアイドル募集を探している人だけに向けた文章ではありません。アイドルに少し興味はある。写真を撮られることは嫌いじゃない。今とは違う場所を一つ持ってみたい。ただ「アイドルになりたい」と言うほどではない。そんな高校生や未経験の人まで含めて書いています。
読むことで分かるのは「自分がアイドルに向いているか」ではありません。まだ一度もアイドルとして扱われたことのない自分について、今の自己評価だけでは分からないことがどれだけあるのか。そのうえでGlassRoomへ入るかどうかを、自分の現実として考えられるようになります。
明日の朝も顔は変わらない。声も性格も急には変わらない。高校へ行くなら同じ制服を着るし、大学や仕事へ行くなら同じ電車に乗る。鏡の中には昨日までとほとんど同じ人がいる。それなのに「アイドル」という名前が一つ付くだけで、自分へ向かってくるものはかなり変わるかもしれない。
写真を撮りたいと言われる。次はどんな衣装がいいか聞かれる。この曲どう思うと聞かれる。知らない人が名前を覚える。今日の写真が好きだったと言われる。また見たいと言われる。次はいつ会えるのか聞かれる。昨日までは誰かに向かっていた言葉が、ある日から自分宛てになる。
最初に変わるのは、自分ではなく宛先の方かもしれない。
自分が寝ている時間に写真を見ている人がいる。何気なく選んだ服を覚えている人がいる。話した言葉の一部を覚えている人がいる。ライブへ来る人がいる。写真を買う人がいる。会員になる人がいる。仕事を頼みたいという人が現れるかもしれない。
昨日まで存在しなかった反応が、自分を宛先にして届き始める。
人は向いているものを見つけてから始めると思いやすい。得意だから選ぶ。自信があるから人前に出る。昔から好きだから続ける。その順番なら説明はしやすい。ただ実際には、先に場所へ入ったことで、それまで使わなかった自分が出てくることがある。
アルバイトを始めてから接客するときの声を知る。後輩ができてから誰かに教える自分を知る。自分では選ばない服を着てから、その服を着た自分を好きになる。先に役割が来たことで、今まで呼ばれなかった部分が出てくる。
アイドルもその側にあると思う。
撮影の日にどこを見ればいいのか分からなくて笑う。その一瞬を誰かが一番好きになるかもしれない。自分なら消す写真を知らない人が残すかもしれない。人前に出るのは合わないと思っていたのに、終わったあとだけ少し物足りなくなるかもしれない。最初は小さかった声が、何度か名前を呼ばれるうちに変わるかもしれない。
始める前の自己紹介には、そのどれも書けない。
まだ起きていないから。
高校生くらいになると、自分についてかなり説明できるようになる。こういう服が好き。人前は苦手。写真は好き。歌には自信がない。目立つタイプではない。アイドルは自分とは違う気がする。何年も自分を見てきたから、その判断にはちゃんと根拠がある。
ただ、その判断をした自分は、まだ一度もアイドルとして扱われた自分を経験していない。
「自分には違う」と思っていることと、本当に違うことは同じではない。
「また見たい」と初めて言われたとき、自分がどうなるかはまだ分からない。嬉しいかもしれない。恥ずかしいかもしれない。意外と冷静かもしれない。一回で満足するかもしれない。もう一度撮られたくなるかもしれない。
今ここで答えを作ることはできる。ただ、その答えにはまだ相手がいない。写真もない。名前を呼ばれた時間もない。実際に起きたことが一つも入っていない。
自分を知らない人がどこを見るかも計算できない。顔なのか。声なのか。動いたときなのか。話し方なのか。何も考えていない瞬間なのか。本人が価値として数えていなかったところへ、外から先に値がつくことがある。
そこは自己分析だけでは取りに行けない。
現実へ一度出したときにしか来ない回答がある。
アイドルになるという言葉を聞くと、かなり大きな決断に見えるかもしれない。学校よりアイドルを選ぶ。毎日を全部活動へ使う。昔から憧れていた人が行く。歌やダンスが得意な人だけが行く。
GlassRoomは、その入口にはしない。
今の生活を捨ててから参加する必要はない。学校へ行きながらでいい。仕事をしながらでもいい。最初からすべての時間や労力をGlassRoomへ渡す必要もない。ライブや撮影のようにまとまった時間を使う日もあれば、空いている時間にできる活動もある。活動に必要なものはこちらで用意する。参加するために大きなお金を先に使う形にもしたくない。
先に少し入れてみる。
そのあと、現実から返ってきたものを見る。
写真を撮られた。名前を覚えられた。初めて会いに来てくれた人がいた。一枚売れた。また見たいと言われた。思っていたより好きだった。思っていたのとは違った。
そこまで起きてから次を決めればいい。
GlassRoomが募集しているのは、すでに完成したアイドルだけではない。アイドルオーディションを何度も受けてきた人だけでもない。昔からアイドルになりたかった人だけでもない。
昨日までアイドルを進路にも仕事にも入れていなかった人まで含めて探している。
なぜなら、まだアイドルとして扱われたことがない人から何が出てくるかは、こちらにも分からないからだ。
写真を撮ったら強いかもしれない。話しているところを見たくなる人かもしれない。服を選ぶことが活動になるかもしれない。絵を描けるかもしれない。文章を書けるかもしれない。映像を作るかもしれない。自分では何とも思っていなかった部分を、最初に誰かが見つけるかもしれない。
アイドルという名前の下には、歌とダンス以外にもかなり多くのものを置ける。
そして今、GlassRoomにはまだ最初の一人がいない。
これはすでに完成したグループへ入り、その形に自分を合わせる募集とは少し違う。最初の一人がどんな人かで、撮る写真も選ぶ曲も作るものも活動の見え方も変わる。
あなたがGlassRoomへ入るだけではない。あなたが入ったあと、GlassRoomの方も今とは違うものになる。
だから応募するときに「私はアイドルになりたいです」と完成した答えを持ってくる必要はない。
少し気になる。写真を撮られてみたい。自分が他人からどう見えるのか知りたい。学校や仕事とは違う場所を一つ持ってみたい。知らない人から自分へ何が返ってくるのか見てみたい。
そのくらいから始められる。
高校生から応募できます。高校生は保護者の合意を前提にしています。
応募は、アイドルになると決めることではない。
学校を辞めることでもない。今の生活を全部変えることでもない。何年続けるかを約束することでもない。
まだ自分に届いたことのないものを、一度受け取りに行く。
その入口として応募すればいい。
もし明日から世界があなたをアイドルとして扱い始めたら、あなたのところに何が届き始めるんだろう。
その答えは、自分で考え続けてもまだ手に入らない。
最初の一人を募集しています。
stilloperable

































