出口の設計
GlassRoomに入る方法を考えるより先に出る方法を決めておきたい。
参加するとき未来を正確には読めない。活動が面白くなるか、続けたいと思うか、自分に合うか、生活との両立が可能か。始める前に分からないことは多い。
それなら入ったあとに考えが変わることまで含めて設計しておく方がいい。
GlassRoomへの参加は一度決めたら最後まで続ける約束にしない。辞めたいと思えば辞められる。理由を美しく説明する必要もない。進学、仕事、体調、家庭、自分の興味の変化。あるいは単純に続けたくなくなった。面白くない。それで十分と考える。
重要なのは
辞められるという一文ではない。
辞めたあとに何が残るかまで含めて出口になる。
活動中には写真が増える。映像が増える。名前が出る。SNSに投稿される。作品が公開される。ライブの記録も残る。
退所したのにそれらが永遠に新しい宣伝や募集へ使われ続けるなら活動だけ終えても関係は終わってない。
GlassRoomでは、消せるものは消す。
本人のプロフィールページ。単独の宣材写真。GlassRoomが管理している投稿。今後の広告や募集に使う必要のない素材。本人から削除希望がありこちらで消せるものについては消す。
新しい宣伝や新しい商品へ退所した人の肖像を当然のように使い続けない。
一方すべてを世界から消去できるとは言えない。
ライブ全体の記録には他の人も映る。共同制作には複数の権利がある。すでに販売されたものは回収できない。第三者が保存した画像や転載した映像までGlassRoomが消去することもできない。
そこを曖昧にして「全部消せます」と書く方が不誠実になる。
この区別は活動を始める前から分かるようにしておく。
出口で考えるべきものは肖像だけではない。
本人が作ったものをその後も自分の実績として使えるのか。活動中に得た写真や映像をポートフォリオへ使えるのか。本人名義のクレジットは残るのか。未精算の報酬はどう処理するのか。GlassRoomが管理するアカウントやデータはどう扱うのか。
辞めるときに全部初めて話し合うのでは遅い。
出口で揉めることは
入口で決めていなかったことの結果でもある。
何人集まるか。
どこまで活動が続くか。
どんな作品が生まれるか。
権利をどう扱うか。
退所をどう扱うか。
本人の拒否をどう扱うか。
未来は決められなくても
扱い方は決められる。
GlassRoomは人が入ることで形を変える。
それなら人が出ることで形が変わることも最初から受け入れる。
誰かが抜けたあとその人が最初から存在しなかったように扱う必要はない。活動していた事実や作品まで消す必要もない。
同時にその人が離れたあとまでその人の顔や名前をGlassRoomの所有物のように扱わない。
所属していた時間と
その後の時間は分ける。
出口を塞がない方が入口も軽くなる。
応募した瞬間に将来まで決める必要はない。参加したあとも考えられる。続けることも、辞めることも、自分で選べる。
GlassRoomが欲しいのは
辞めにくいから残る人ではない。
残りたいと思っている間、残る人。
その状態を作るには、入る方法より先に、出る方法を設計しておく必要がある。
入口には希望を書くことができる。
出口にはその組織が人をどう扱うかが出る。
GlassRoomはそこを先に決めておく。
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