GlassRoomの非対称戦

GlassRoomは歌やダンスだけでアイドルを決めない。学校、受験、バイト、資格の勉強、仕事。それぞれの生活と得意を持ち寄り、会うはずのなかった人をつなぎ、偶然を作品と仕事へ変えていく。アイドルを中心にしたクリエイター集団として、新しい参加の形を作る。

学校へ行く。バイトへ行く。受験勉強をする。資格のテキストを開く。大学の課題を出す。友達と会う。服を見る。音楽を聴く。帰りの電車で動画を見る。若い時の一日は意外なくらい埋まっている。それでも時々、自分の予定表とは別の場所から何かが入ってきたら面白いと思う瞬間がある。

GlassRoomはそこへ入りたい。

アイドルという言葉には歌とダンスとライブが強く結びついている。それはアイドルが長い時間をかけて作ってきた大きな魅力でもある。GlassRoomではその魅力を残したままアイドルという言葉の使える面積をもっと広げたい。

歌う人もいる。写真を作る人もいる。服を考える人もいる。映像を作る人もいる。文章を書く人もいる。Webを触る人もいる。人と話す時間が面白い人もいる。

最初に「アイドルとして何ができますか」と自分を採点するより普段何を好きだと思うのかを持ってきてほしい。服を見ると急に細かいところまで気になる人。友達の写真を撮る時だけ妙に上手い人。動画を編集していると時間を忘れる人。文章を書くと急に言葉が出てくる人。かわいいものを見つける速度が速い人。人と話すと相手の面白いところをすぐ見つける人。場所を選ぶ感覚がいい人。何かを並べた時に「こっち」と一瞬で決められる人。

そういうものをGlassRoomでは能力として扱う。

履歴書には書きづらい得意ほど制作では強いことがある。古着屋で触った布の感じを覚えている。コンビニで毎回同じ色の商品を選ぶ。スマホの保存フォルダだけ異様に統一感がある。友達へ送る曲の選び方がいい。学校帰りに「この光きれい」と思う。バイト先の包装紙を見て色の組み合わせが気になる。

本人にとって普通だった感覚が別の人へ渡った瞬間に制作材料になる。

バイト先で毎日見ていた照明が次の写真へ入る。資格の本に載っていた図が映像へ入る。参考書の蛍光色が衣装へ入る。大学で触ったソフトが作品へ入る。帰り道で何度も見ていた場所が撮影地になる。友達との会話で出た一言が企画名になる。

生活していた時間がそのまま制作の資料になる。

ここからGlassRoomの非対称戦が始まる。

人数の多さを競うより入ってくる人の種類を増やす。活動量を揃えるより違う生活を同じ場所へ接続する。完成した型へ人を入れるより人が入るたび型を増やす。

受験生なら受験生の速度で関わる。バイトをしている人なら空いている夜や休日を使う。資格の勉強をしている人なら試験までの時間に合わせる。大学へ通う人も仕事をする人もいる。月に一度だけ深く参加する人もいる。一つの作品へ集中する人もいる。週末に強く動く人もいる。

GlassRoomに生活を合わせる形よりいろんな生活がGlassRoomの中で接続する形を作る。

忙しさは制作から遠ざかる理由よ、別の世界から何かを持ち帰る時間になる。

学校で過ごした人は学校から何かを持ってくる。バイトをしていた人は店や街から何かを持ってくる。資格を勉強していた人は専門知識を持ってくる。家で服を見ていた人は色や素材を持ってくる。動画ばかり見ていた人は映像の感覚を持ってくる。

全員が同じ一日を過ごしていたらGlassRoomへ入ってくるものまで似てくる。全員が別の場所から来れば同じ机に置かれるものが変になる。

その変さが欲しい。

写真が好きな人と服が好きな人が会う。受験生と映像を作る人が会う。バイト帰りの人と文章を書く人が会う。アイドルとWebを作る人が同じ画面を見る。普段なら会う理由が薄かった人がGlassRoomという名前を理由に同じものを作る。

そこで予定表の外から何かが発生する。

写真を撮るために集まった日に曲の話が始まる。衣装の色を決めていたらサイトの色まで変わる。チェキ会で聞いた言葉が次の企画になる。映像を作っていた人が出演する。出演していた人が次は服を選ぶ。文章を書いていた人が物販の名前を付ける。誰かが持ってきた小さな「これ好き」が別の人の仕事を動かす。

偶然そのものを注文するより偶然が起きやすい条件を作る。

GlassRoomが設計したいのはそこ。

違う人を近づける。違う得意を同じ制作へ置く。一人が作ったものを別の人が触れる状態にする。役割を横断できるようにする。写真から音楽へ行く。音楽から服へ行く。服から映像へ行く。映像からWebへ行く。Webを見た人がGlassRoomへ来る。

最初の原因が途中から分からなくなるくらい接続が増えた時面白いものが出てくる。

GlassRoomではアイドル本人もその制作の途中にいる。

曲を受け取って歌うだけの位置より曲ができる前から話す。衣装を着るだけの位置より何を着たいかを出す。写真に写るだけの位置より写真そのものの方向を一緒に決める。本人の「好き」が制作へ入り別の人の「好き」も入りそこで最初の案から少し遠いものができる。

その距離にGlassRoomらしさが出る。

だからGlassRoomはアイドルグループでありながらアイドルを中心にしたクリエイター集団になる。

ライブの日もある。写真だけが公開される日もある。映像だけの日もある。チェキ会の日もある。服を作る日もある。文章が出る日もある。Webが急に変わる日もある。一人だけが強く参加する作品もある。複数人で作るものもある。

全部GlassRoomから出てくる。

誰かが歌うことと誰かが写真を作ることを別の世界へ分けるより、同じ名前の中で接続する。誰かの得意が別の誰かの活動を強くする。自分一人では使う予定のなかった得意に用途が生まれる。

写真が好きで入った人が人と話す企画で面白くなることもある。服が好きな人が照明の色を決めるのが上手いこともある。動画を作っていた人がカメラの前へ入ることもある。普段は見る側だった人が作品を作る側へ移ることもある。

最初に自分を一種類へ決めるより誰かと作った後に自分の使い方が増えている方が面白い。

若い時には「何になりたいの」と何度も聞かれる。進路を書く。志望校を書く。アルバイトの職種を書く。資格を選ぶ。将来の仕事を考える。自分を一つの答えへまとめる場面がかなり多い。

GlassRoomでは一つの答えより複数の接続を持てるようにしたい。

学生でありながら作る人でもある。受験生でありながら一枚の作品に入る。バイトをしながらイベントを考える。会社で働きながら休日に映像を作る。アイドルでありながら文章を書く。写真に写りながら次の写真を企画する。

一人の人が複数の世界へ所属できる。

そこまでGlassRoomを広げたい。

見る側にもいろいろな入口がある。ライブへ来る。写真を見る。チェキを撮る。服を買う。記事を読む。映像を見る。誰かへ送る。そこから自分も作る側へ入る人が出てくる。

客席と制作室の間にも入口を増やす。

そして作ったものに価値が生まれたらお金も動く。ライブやチェキや写真や物販から売上が生まれる。映像やデザインやWebが仕事へつながることもある。条件と役割を整理した上で制作費へ戻し関わった人への報酬にもする。

好きなことを「趣味」で閉じるより誰かが価値を感じて対価が発生するところまで持っていく。

最初は小さな金額かもしれない。それでも自分が関わった写真を誰かが買う。自分が考えた物販が売れる。自分が出たチェキ会へ人が来る。自分が作った映像から別の仕事が来る。

その瞬間から自分の得意に別の用途が増える。

作品が人を連れてくる。人が仕事を連れてくる。仕事で覚えたことがまたGlassRoomへ戻る。戻ってきたものから次の作品が生まれる。

偶然を作品へ変える。作品を価値へ変える。価値を次の偶然へ戻す。

この循環をGlassRoomの中に作る。

社会を変えるという言葉を大きなニュースの中だけに置きたくない。

昨日まで会う理由のなかった二人に会う理由ができる。昨日まで使い道の少なかった得意に仕事ができる。昨日まで見る側だった人に作る入口ができる。学校とバイトだけだった一週間に第三の場所が入る。

その小さな変更が何百回も起きたら人の生活はかなり変わる。

アイドルの固定観念を壊したいというよりアイドルという言葉から新しい接続を大量に作りたい。

歌もある。踊りもある。写真もある。映像もある。服もある。文章もある。Webもある。勉強も仕事も生活もそのまま入ってくる。

その中心で人が会う。

自分一人では思いつかなかったものができる。

それを外へ出す。

誰かの生活へ入る。

そこからまた次の人が来る。

GlassRoomに生活を合わせるよりいろんな人がGlassRoomの中で接続する。

GlassRoomはアイドルを作る。

同時にアイドルという言葉から人が社会へ参加する方法を増やしていく。

GlassRoomへ関わってみたい人へ。

歌やダンスから考える必要はありません。好きなこと。得意なこと。今やっていること。使える時間。そのあたりから一度話したいです。参加の形はその人と一緒に考えます。活動内容、費用、報酬、スケジュール、関わる人は参加前に説明します。未成年の場合は保護者にも内容を共有します。

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stilloperable in GlassRoon

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Author

stilloperable
個人ブログ。インターネット、仕事、学校、アイドル、まだ名前のついていない仕組みについて書いています。現在、GlassRoomというアイドルプロジェクトを準備中。

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